七夕の日に願っても、流れ星に祈っても、わたしの初恋は叶わない。


だけど、どうしようもなく君が好きだから。

想い続けると決めたの。


報われなくてもいい。

辛くたって構わない。

君を好きでいられることが嬉しいから。




「好きだ」


遥の声がずっと耳に響いてる。


わたしのファーストキスが………なんて考えてる余裕もない。


友達だと思ってた人からの突然の告白に、戸惑ってしまう。


ゆっくりわたしの体を離しても、触れられたところがまだ熱い。

ドキドキうるさくて、遥の声を聞き逃してしまいそうだ。


「どうして……わたしなんか……」



「お、俺だってお前みたいなバカ好きになんかなりたくなかった………」


「へ?」


シリアスな空気が一瞬して消えて無くなった。

人に告白しておいてその言い方は酷すぎる。

まるでわたしが遥を誘惑したみたいに思えるじゃない。



「有紗とは……….神崎先生とは真逆で色気もなんもねぇし、バカでおせっかいで………」



「悪口ばっかじゃない!」と思わずつっこみたくなるくらいの言い様だ。

とりあえず黙って聞いているが、


「…………でも」


後から止めればよかったと後悔することになる。