「試合終了直前でスリーポイント決めて、その後女子に囲まれてキャーキャー言われながら
わたしといる時みたいにニコって笑顔を見せて
鼻の下伸ばしながら喜んでた人」
わたしはそう言い切ると顏ごと横に振った。
これで分かるでしょ。
もうこれで分かってもらえなかったら知らない。
「僕、鼻の下なんか伸ばしてなんかないです!
って先輩……もしかしてヤキモチ妬いてたんですか」
「うるさいよ」
わたしはそう言いながら少し七海くんを睨みつける。
「もうそんな顔したって余計に可愛くみえるだけですよ。
ヤキモチ妬いてくれてたなんて先輩可愛すぎです」
七海くんはニコっといつものように笑った。

