キミの嘘はスキの裏返し。




球技大会が終わるまで、わたしはそれから教室に戻って一人ボーっとしながらグラウンドを見つめていた。



友達の一人から【瑞希どこいるの?スリーポイント決めた1年生ヒーロー!!】と書かれたラインが送られてきた。



文章の下には、いつの間に撮っていたのかスリーポイントする瞬間の七海くんの写真があった。



でも今はその写真だけは見たくなくて、わたしはすぐに【疲れたから、教室で休んでるね】と送った。



はぁーっと思わずため息を吐いて、スマホは体操着のポケットに入れて自分の机に頭を突っ伏す。



「いつの間に……七海くんはわたしの中にこんなに入り込んできてたんだろ」



友達以下だと思ってたのに、なぜかわたしに付きまとってくる後輩としか思ってなかったのに。



それから七海くんのことを考えながら、球技大会が終わるのを待っているとクラスの子たちが徐々に帰ってきた。