『店長、私、自分なりに捜査したんですよ!』
相手にしない方がいいと思い、菜穂さんと距離を置くことに決めていた平尾さんだけど、やっぱり気になっちゃったみたい。
一緒にリストラされたパートさんたちと女子会をしているとき、みんなに菜穂さんから連絡があったかどうか聞いてみることに。
すると、連絡はなかったけど、菜穂さんと地区長が一緒にいるところを見た人がいるという。
なるほど、地区長なら本社のお偉いさんのメアドを知っていてもおかしくない。
俺の異動の話も、杉田さんや平尾さんの降格や解雇の話も、地区長から直接聞いたんだろう。
『例のはっちゃんの悪い噂。あれも、菜穂ちゃんと地区長から同じことを聞いたって人がいて。それから私、菜穂ちゃんに連絡してみたんです』
あれも、二人の仕業だったのか。
とにかく情報を得た平尾さんは、菜穂さんに『地区長といたのを見た人がいるよ。もしかしてつきあってるの?』とふざけた風を装ったメールを送った。
すると、『たまに会って食事はするけれど、そういうのじゃない』と返事が来たらしい。
『たまに会うってことは、これからも会う可能性があるってことです。もし二人が共謀していたとしたら、矢崎店長の退職を祝ってお酒でも飲むんじゃないでしょうか』
そう言われた俊は、なるほどと納得。
すぐに地区長の身辺捜査を探偵に依頼し、今回のお店が予約されたことを知った。
「というわけだ」
「平尾さん、大活躍!っていうか、俊、何もしてないじゃない」
「失礼な。最終的に役に立ったのは、俺のバックボーンじゃないか。あいつら、今回こそは懲りただろう」



