『くだらない嫉妬だし、お粗末な計画だし……もう相手にしない方がいいと思ったんです。そこまではっちゃんのことが嫌いなわけじゃないから』
『ありがとう』
『いえ……でも、もう事が起きちゃった後なんですよね。杉田さんに聞きました。早く言えば良かった。ごめんなさい』
『そんなことありません。助かります』
こんな会話を交わし、俊は電話を切った。
即座に菜穂さんと接触し、私に危害を加えないように警告することはできる。
けれど、それではこの前と同じ。結局逆恨みされ、また嫌がらせを繰りかえすかも。
それに、あの画像を本社に送ったのが菜穂さんだという証拠がない。
「けど、平尾さんの話を聞いてぴんときたんだよ。あのお嬢様が、一人でこんなめんどくせえことをやるわけないって。協力者がいるはずだと」
自分を降格に追いやりたい人間が、協力している。
ならば、自分がさらにアクションを起こせば、菜穂さんと協力者が顔を合わせる機会が訪れるかも。
そう考えた俊は、自ら退職することに。
「お前には悪いけど、俺は本当に会社自体には未練はないから」
とにかく退職した俊は、また平尾さんに連絡をとることに。
最近変わったことはないかと聞くと、平尾さんはなぜか生き生きと話し出した。



