最後の最後に出てくるとか、あなたはドラマの探偵ですか!
今までどこにいたの?なんでここにいるの?
私の頭の上にハテナマークがたくさん浮かんでいたのか、俊がしっと人差し指を立てる。
今は黙ってろってこと?
「で、三浦さん。いくらもらったんですか?」
「え?何のこと……」
「しらばっくれんじゃねえ!」
誤魔化そうとした三浦さんに、俊はつかみかかる。
止めなきゃと思った瞬間、三浦さんの着ていたアロハシャツから、俊が何かを抜きとった。
茶色の封筒だ。
三浦さんが取りかえそうと手を伸ばす。その顔に向かって、俊が茶封筒を逆さまにした。
ばさばさと音を立て、大量の一万円札がテーブルや床に散らばる。
三浦さんは必死でそれを拾い集めた。
「ざっと30万か。俺としたことが、安く売られたものだ」
俊は床にはいつくばる三浦さんから視線を流し、地区長と菜穂さんを冷たい氷のような視線で射抜く。
「今回のことは、俺にも落ち度があった。だから、退職してもそれはあんたたちのせいじゃない。今さら取り消してもらおうとも思わない」
焼き網の上の肉が、炭になっていく。
もくもく上がる煙の中で、地区長と菜穂さんが気まずそうにうつむいていた。



