きみとわたしの365日

「ちよっとストップ!ももねぇ!」


懐かしい名前で呼ばれてはっとする。
そうだ、わたしは瑞樹を「みーちゃん」
瑞樹はわたしを「もも姉」と呼んでたっけ。


足を止めて振り返ると、息が上がっている瑞樹がいた。


「急に走るなよ!…あぁつかれた!」


「…わたしのこと、ちゃんと覚えててくれてるの?」


昔の名前で呼ばれたことが嬉しくて、なぜかこんな質問をしてしまう。


「当たり前だろ。変わらないね、もも姉は。」


当たり前と言われてものすごく嬉しくなる自分がいる。


「あんたは変わりすぎ。わたしより小さかったくせに。」


なんて素直に嬉しいと言えない自分もいる。


「…ごめん、無理に引っ張って。
他の人と帰る予定だった?」


「いや、もともともも姉と帰るつもりだったけど?走るのも、まぁ楽しかったしね。」


「じゃあみーちゃんは、このわたしに感謝するべきね。助けてくれてありがとう!ってね。」


あぁ素直になれない。なんでわたしはこんなに素直になれない子なのか。


「というか、みーちゃんって呼ばないでよ恥ずかしい。もう高校生なのに。」


どうやら人前で呼んだのか恥ずかしかった様子。変えるつもりはないけど。


「じゃあ、わたしも、もも姉呼び止めてよね。そしたら考えてあげる。」


そう言うと、瑞樹は頭を悩ませて考え始めた。