なのに、家ではこんなだらしない。

だけど。

そんな人を好きになったのも事実。

こんな日常が、一生続けば良いな。

「よし、じゃあ行ってくるわ。」

「うん、行ってらっしゃい。

沙菜、行ってらっしゃいは?」

「いっしゃい!」

まだ、こんな言葉しか言えないけど。

そこが可愛い。

新太は私と沙菜の頬に、優しくキスをした。

「行ってきます。」