夜、お決まりのガールズトークが始まった。
私には関係ないけどね。
私はすぐに布団にもぐって寝ようとした。
「ねえ、鈴木さんも入ってよ!」
え?
私は耳を疑った。
でも、遠藤さん達は笑って手招きをした。
「いいの?」
「もちろん」
「ありがと」
私は表面上クールにしてたけど、内心すごくうれしかった。
私も女子の輪に入った。
「ずばり、鈴木さんの好きな人誰?」
一瞬、斉藤くんの顔が頭をよぎった。
「教えてよ!友達でしょ?」
それは嘘だと思った。
でも言っちゃったんだ。
「好きな人、いるよ……。……斉藤くん。かっこいいし優しいし面白そうだし」
「ホント~!?教えてくれてありがと!」
なぜだか今日のみんなは優しかった。
でも私は愚かだった。
そんなはずないのに……。
