勢いで帰っちゃったけど、なにしよう。


.....あ!そうだ!




「着いた。」


俺が来たのは市民体育館。


よくここでバドミントンの自主練をしている。


体育館に入るとよく知っている2人組が


「お前ら....なんでいるの?」


「あー先輩も来たんですか!?」


高橋と.........森岡だ。


「高橋、勉強は?」


「いやぁ〜鳴理先輩帰っちゃったじゃないですか〜だから私も帰ったんです」


それで普通森岡と来るか?


え?気まずくなったりするんじゃないの?



「先輩も早く打ちましょうよ〜」


森岡に急かされて森岡の隣へ行った。


すると森岡は高橋に気づかれないように耳打ちした。


「俺、諦めてませんから、高橋。先輩早くしないと俺勝っちゃいますよ」


そう言ってにやっと笑い、高橋のところへ行ってしまった。



いや待てよ。


「お前ら打てんのかー!!??」


そう言った頃には二人とも転んでいた...


そういえば練習全然してないくせにバドミントンしろっていったら、遊びみたいなもんになるよな。



「ほら、教えてやる」


と俺が向かったのはもちろん高橋の隣。



「先ぱーい、コートってどこからどこですか?」



いい雰囲気に森岡。


KYだな。


てかそこまでわかんなくて練習しにきたのか。



「あーもう!!」


俺は結局教えるばかりで練習なんてできなかった。


帰り道。


高橋をはさんで俺と森岡。


「勉強しなくていいのか?高橋。」


「息抜きですよ。たまにはね。」


森岡、なんでお前が答える。


「俺は高橋に聞いたんだけど。」


「あーそうだったんですかー?」


悪びれもなく森岡は答えた。


「こっのやろー」


俺は森岡の首を締めた。


「ギブッ、ギブッす先輩」


「ふ、あはははは!」


急に高橋が笑い出した。


「なにが面白いんだ?」


「仲いいですね、先輩と森岡。」


森岡より俺のほうが先に名前を言われた....


じゃなくて、



「「仲良しじゃない!!」」


俺と森岡の声がかぶった。



不覚....