---練習開始---


「とりあえず、1年の足の速さを確認したいから走るか。」

と部長が言った。


「はいっ。わかりました。」


まず、男子が走った。


「普通だな。」


次に女子が走る。


俺はその中で見つけた。


速く、可愛い子を。


「あの子、速くない?」

川谷が感心したように言う。


「う、うん。」


俺は曖昧な返事しか出来なかった。