俺は高橋を解放した。


そして背を向ける。


「はい。.....先輩のこと嫌いじゃないですからね。」


そんなこと言うなよ。


俺に希望を持たせないでくれ。


背を向けたまま俺は続ける。


「そっか....じゃあな。」


「はい。さようなら。」


高橋が歩き出した。


俺も反対方向に歩き出した。




よかった。

高橋は気づいていただろうか。



最後はちゃんとした声だったかな。


「情けな...俺....」


涙が溢れ出してくる。



俺の恋は......終わった_____