___ドンッ


川谷が俺の横の壁を殴った。


こんなに怒っている川谷は初めて見た。


動揺が悟られないように笑ってみる。


「なに?どうしたの?」


思った以上に震えた声がでた。


川谷は壁から手を離すとその顔はさっきと違って悲しそうだった。



「なん....だよ」

俺のことばにもう覇気はない。


「どうすればいいんだよ....!高橋を、お前を、守るためにはこれしかなかったんだ.....!」


思ってたことが言葉になり、涙になり溢れ出た。