また、を強調して川谷が言った。


「ちげーよ」

そう言って俺は川谷に背を向け、また入れ替わって走っている男子を見た。

この赤い顔を見られないために。


....後ろでニヤニヤしている川谷はほっとこう


川谷がまたと言ったのは多分、前の彼女、空野と付き合ったのも俺の一目惚れだったからだと思う。


でも付き合ってみたら、想像と違うなんてことは俺の中ではよくある話。


あの子はしかも一年で、部活に入ってこないかぎり接点はない。



可能性の少ないこの一目惚れをそっと俺の心の中にしまった。