「ご入学おめでとうございます。」
大きな体育館にマイクの声が響き渡る。
「ここ、ローズ学園は…」
この学園の歴史を話し始めた。
周りを見ると、正してあった姿勢が少しずつ崩れていくのが分かる。
間宮奈緒はその様子を後ろから観察していた。
この学園は国家機密の魔法学校。
全寮制で選ばれしものしか足を踏み入れることのできない秘境の地。
数ヶ月前奈緒の家に届いた薔薇の柄が入った封筒。
その封筒が届いたものはローズ学園に強制的に通わされる。
ローズ学園に入学するということはもう親や友達とは会えない。
それどころか、死と隣り合わせで生きることになる。