バンッ!

その音と共に膝から崩れ落ちる茜。


「こんなところにいたのね!大丈夫?次移動よ?」

『百合…っ。』

"さっきの"はもういなかった。


湿りそうな声を呑み込み、

『行こっか!』

と笑う。


百合が悲しそうな顔をしながら小さく頷いた。