顔を伏せている訳でもなく、机の上に顔を横にして目を閉じている。


なんて…綺麗な寝顔なの…!!!

見とれちゃう!


………じゃなくて、


わざわざ起こしちゃうと悪いし、


ってか起こすのもったいないし、


机の上に置いておこうかな。


そう思い、井波くんの机の上にシャーペンを置いた。



井波くんは本当に顔のバランスが完璧だと心から思う。



まつげ長い…。


井波くんの顔を覗いてみる。


「…ん」


急に切れ長の目が開き、私と目が合う。


井波くんは少し驚いた表情を見せて、それからすぐ目を細めた。


でも、それ以上に驚いた表情をしていたのは私だ。