自分の背のびが恥ずかしかった。 が、今も背のびを続けていることには気づかなかった。 下り電車がついたらしい。 改札から人の群がはき出されてくる。 その反対側の三叉路から、岸谷さんを含む、六人の新聞部員がつれだって姿をみせた。 部長の壇上さんが、バスが発車しかけているのをみつけたらしく、 バス停へ走っていく。 岸谷さんと他の四人が立ち止まって何か話をしている。 下り方面の電車に乗る四人はそのまま改札口へ入っていき、岸谷さんだけが本屋に入ってくる。