彼があたしを抱くとき


新聞部は、よくこの店に出入りした。

いつも広告をだしてくれるからかもしれない。

あたしは岸谷さんより一足早く、学校を出た。

この店で五時に待ち合わせる約束だ。

一日もたっていないとはいえ、
もう共犯意識が二人に生まれている。