彼があたしを抱くとき


「んじゃ、俺らはこれで、帰り道のついでに送っていくから」

肩をならべていく後ろ姿を見送ってため息がもれる。

第一希望はまず受かりっこない。

家に帰れば母が待っていたように文句を言う。

おびただしい文句の中に帰るのは憂鬱だった。