「…本、だ。」 光が治まったころ、私の手の上にあったのは 今まで持っていたアルバムじゃなく、茶色くて古い本だった。 ……ていうか、手帳…………? 【À un sourire chéri】 表紙に刻まれた見慣れたお父さんの整った字。 …っふ、何よ、“愛する笑顔へ”って。 もしかして、今私が笑顔になったらからこの本が現れたの…? ……ありえそうだね……………