暗闇のラメント

「彦にぃ、いい加減にしないと彼女なんかできないよ?ロボット作ってて楽しいの?」

彦にぃは私と同じ大学に通っている。

そこの工学部にいたはず。

「それとこれは別だって。楽しいよ?」

根っからの理系だわ。

見た目も中肉中背の眼鏡野郎だし。

「リイナも国際楽しい?第三母国語をロシア語にするなんてリイナらしいね。」

ロシア語にしたのは、意味なんてない。

血が分かるだろうと。謎の力を信じて選んだだけだ。

「ロシア語よくわかんないよ。ロシアとのハーフと言っても聞いたことない言葉なんだもん。」

なんか、彦にぃと一緒にいるときは素の自分になれてる気がする。

「なんか、彦にぃといると楽だわ。」

そう言うと、彦にぃはあっそ。とだけ言った。