暗闇のラメント

「彦にぃ、朝ごはんまだだよね?一緒に食べる?」

額に絆創膏を貼り、私は立ち上がった。

「まだだよ。じゃあ、お言葉に甘えて頂いていこうかな。」

と、彦にぃは家に連絡をいれている。

私たちが喋っているときにお父さん台所で何かしてるな。

とは思ってたけど、考えることは同じのようね。

そこには彦にぃの分の朝ごはんが用意してあった。

「まあ、朝のお詫びということで。炭水化物が欲しかったらパン焼いて良いよ。」

と、わたしは彦にぃの朝ごはんを食卓に並べた。

「でも、また来るんだよね?大丈夫なの?リイナが一人のときに来られたら、押されるんじゃない?」

まあ、そうだろう。

一応母親なのだから。断ったりとかはかわいそうだろう。とか思ってしまうんだろう。

「そうだね。一応会っていないとはいえ母親なんだもんね…。」

やり直すという気はないがなぜか心が揺れる…

話だけは聞いても良いんじゃないかなって思っちゃうんだよ…

「俺的には、自分を捨てた母親とやり直せるかって不安だし。さっき、おじさんがいたから言えなかったけど、昨日あの人男つれてたからな…。」

前言撤回。

無視しよう。