暗闇のラメント

家に帰る途中久しぶりに彦にぃを見かけた。

「やっほー。卒論進んでる?」

物陰に隠れて気がつかなかったが横に綾島先輩がいた。

「あ。リイナちゃん?卒論進んでるよー」

何故か綾島先輩が答える。

「よお。まあまあかな。リイナも留学の準備進んでるのか?」

「え?リイナちゃん留学するの?えースゴーイ!私英語苦手だから全然分かんない!」

なんて一人で笑いながら話す綾島先輩。

いったい誰に対してアピールしてるのか。

わざとらしく高くした声。口元を隠したり異常にボディータッチが多くて…

何を狙ってるのか…。

一方彦にぃはその事については気にしていない。

何故かモヤモヤする。

前の件もあったから余計警戒心が強くなっている。