ありがとう。



『野球部は手出しが早いって聞いたけどそうでもないのか…』

沙織が呟く


『それってほんとに付き合ってるの?』


佑花が不思議そうな顔で聞く


『うん!毎日一緒に帰ってるし!』


『はぁ…』

『拓磨くん…我慢してるんじゃない?』


『え!?拓磨が!?』




いつも部活で疲れてる拓磨。

クールでただでさえ無口なのにいつも話し聞いてくれるし…笑ってくれる…



『じゃあ…これから帰るときは無口で下校します。』


『『そーじゃなくて!!!』』


おっ!2人とも息ピッタリ!


『拓磨くんも男子なんだよ!』

『きっとキスだってしたい!!!』



『え…!?』



『だからちゃんと今日帰るときそれ聞きなさいよ!!』

『拓磨くんかわいそうだから!』


ーキーンコーンカーンコーン


『あ!チャイム鳴った!』




私は午後の授業は集中できませんでした。