「……ハル…なにやってんの?」


ドアの方に目をやると、ドアを半分開けた状態で固まっている王子がいた。


「あ゙ー!まだ来ちゃダメっ!!」


私は急いでドアを閉めて、ドア越しに王子に言った。


「"良い"って言ったら入ってね、いい?」


―ガラッ


「ちっがーーう!!今のはノーカウント!!!」


また私は勢いよくドアを閉めた。


「……だっていまなんか視界に黒い物体が…」

「大丈夫、ソレ幻覚だから☆」

「……………」



私は急いでまわりを片付けて、ケーキにホイップクリームをぬったくった。


「私って誤魔化しの天才?」


いや、誤魔化しちゃダメだろうと思ったけど今はそれどころじゃない。

ケーキにろうそくとチョコのプレートをのせた。


「いーよーっ!」


喜んでくれるといいなぁ