静かな所に突然グゥーとお腹が鳴った。
そこでやっとお弁当を食べていなかったことに気づく。
私は肩を動かさずに手だけを動かして隣に置いてあるお弁当箱と水筒をとって、目の前にひろげた。
「いただきまーす」
箸を持って手を合わせた途端、王子が目を擦りながら起き上がった。
「あ、おはよう」
「……………」
王子はただ黙って私のお弁当を見ている。
もしかして欲しいの?
「…………いる?」
私がお弁当を差し出してたずねると、王子はコクリと頷いた。
それから数分もしないうちにお弁当箱の中身は空っぽになっていた。
「…ごちそうさま、おいしかった。」
「よかったです」
私のお腹の空腹はまだ満たされてないけど…王子が喜んでくれたなら満足です
むなしくお茶で空腹を満たしていると、また私のお腹が鳴った。