『まずアドレス交換しないことには始まらないっしょ☆』


そう言われて三人に無理矢理教室を出された。

だけど…やっぱり…


「むーりぃ゙ー」


私は職員室のソファーに深く腰をおろした。


「そこはお前の指定席かよ」


先生は私の方をチラッと一瞬だけ見るとマグカップの中のコーヒーを口に含んだ。


「先生って気に入った女の子に番号聞くときどうしてる?」

「はぁ?」


先生は椅子を半周させて私の方を見た。


「普通に直球で聞けばいーんじゃねぇの、番号教えてって」

「それができないから聞いてんじゃんー」


私はケータイを握り締めた

先生はふぅんと言いながら職員室のドアの方を見た。


「来たか」

「えー?」


私もドアの方に視線をやって、すぐさま下を向いた。