私はヒラヒラと3人にラブレターを見せびらかした。
「ハァ、ついにモテない男は田熊くんだけだねーっ」
佐竹だって"一応"告られたことあるし
紗和は、普通に美人だし
「別に、1人にモテればいーし」
田熊はボソッとそう言うと、靴を履き替え始めた。
「……え、それって…」
「え!?ゆーやもついにっ!!?」
パタンと靴箱を閉める音がして、田熊が顔を上げた。
口元に小さく、笑みを浮かべて…
「…両思いって、悪くないよな」
「「「キャー!!!!」」」
痒い!
田熊がっ!!
玄関には、私たちの叫び声が響いていた。