あの後、私と王子はなんとか時間通りに集合場所に戻った。
それからそれぞれ部屋に戻ることになって、別れ際に、王子が私に言ったこと…
『シュンとはなるべく2人にならないで』
王子が望むのなら…
私、時田春香、絶対守って見せます!
そう誓って、眠りについた。
そして3日目は京都散策。
パンフレットを片手に、1番先頭を歩く。
クルッと後ろを振り返ると、3人のぐったりした顔が見えた。
「ねぇねぇ次ドコ行く!?」
「や…もう俺歩きたくねぇ」
「ちょっと休憩しよーよー!」
田熊と佐竹が顔を歪ませた。
男のくせに、だらしないな。
「てかハル、もうすぐ自由行動だよ…?」
腕を組んで、紗和が私に向かって言った。
「うん、そうだね」
「そうだねってあんた…王子と約束してないの…?」
「へ?だって、紗和が一緒に回ってくれるんじゃないの?」
私が首を傾げると、紗和の代わりに佐竹が叫んだ。
「えぇっ!?」