天然王子

 

「あのさー!!なんか用なら俺伝えとこーか?」


教室から出ると後ろからシュンくんの声がした。


「あ、ううん大丈夫
なんか先生に直接プリント渡せって言われてるから」


私は後ろを振り向くとそう言って首を横に振った。


「…………器具室」

「え?」

「たぶん今あんま使われてない器具室にいると思う、アイツ」


器具室って確か物置状態の…?


「わかった!ありがとう行ってみるっ」


私はシュンくんに軽く手を振って笑うと、急いで器具室に向かった。

早くしないと昼休み終わっちゃう…