天然王子

 

「シュンくんっ」


私は机に伏せているシュンくんの前に立って名前を呼んだ。


「んー……ぅえ、時田さん!?」


シュンくんは私に気付くとガバッと起き上がった。


「ごめん起こした?」

「いや、全然…つかどした?」

「えっと…王…広瀬くんどこにいるか知らない?」


シュンくんは一瞬キョトンとすると一変してニカッと笑って頬ずえをついた。


「なに、告んの?」

「ちっ…違う違う違う違う!!違うよ!?///」

「はっ…動揺しすぎ、冗談だし」


もしかして今からかわれた?


「あぁ…アイツの居場所だけど…実は俺もよくわかんねーんだよな」

「そっかぁ、じゃあなんとか頑張って自分で探してみるね!ありがとー」


私はお礼を言って教室を出た。