感情を抑えなくてもいいんだよ?って誰かが教えてあげなきゃ、きっとシュンくんはずっと溜め込んじゃう気がして


「シュンくんの笑顔は好きだけど無理して笑われるのは好きじゃない」


"嫌い"じゃなくてあえて
"好きじゃない"って言った

どっちも意味は変わらないかもしれないけど…

でもきっと嫌いって言ったらシュンくんはまた無理して笑う


「あ…てかもう行ったら?委員会」


シュンくんに言われてハッと時計を見る

見るともうとっくに40分なんか過ぎていた。


「あ!うん、行ってくるっ!!」


急いで教室を出てドアを閉めた。

私がいたら泣けないだろうから

人に泣いて欲しいなんて思うのはおかしいかもしれない

けど、泣くことで少しでも気持ちが晴れるなら…

せっかくの太陽が曇ってたら嫌だから


「なんだよ、まじ…だせー俺……」


教室から聞こえる鼻をすする音は聞かなかったことにして、そっと教室を後にした。