職員室を出てB組の前まで来たはいいものの…


「肝心の王子が見当たらないんですけど」


私は教室の中を見渡した。


「誰かに用〜?」

「呼んであげよっか?」


髪の毛をくりくりに巻いた茶髪の女の子たちが私に近づいてきた。


「あ…えぇと…広瀬くんを…」

「「え?」」


あれ?見間違いかな…

今、二人とも目の色が変わりませんでした?


「「へぇ…王子に…」」


確か…聞いたことがある…
王子のことを好きな子たちが同盟組んで王子に近づく女共を潰しに…


「んなの噂に決まってんじゃん♪マジ信じてる子いたとかウケんだけど」


はい…?

あ、もしかしてまた私口に出してました?