人はピンチの時にすごい力がでるって、何かで聞いたような気がするけど…
正に今がその時
私は思いっきり田熊の足を踏んだ。
「……っ…いって!!!」
手が離れた瞬間、思いっきり田熊を睨みつけて、やっと自由になった鼻と口で空気を大量に吸い込んだ。
「あんた私になんか恨みでもあんの!?息できないっつの!!殺す気かバカ!!!」
「……ちげーって、まじ落ち着け、いーから後ろは見んな」
田熊は私の後ろの方を見て明らかに焦っていた。
「後ろがなにさ!?」
殺されかけて怒っている私はそんなの気にせずに後ろを振り返った。
「え………」
「うわ…だから言ったじゃん」
私の横には額に手をあてて立っている田熊
そして私の目の前には大好きな王子…
それと、その横を歩く綺麗な女の人だった。

