I先輩

 


先輩の言っている言葉の、意味がわからない

死体フェチ…とか?

なんだそれ、聞いたことないよ

わたしが腕を組んでウーンと唸っていると、先輩が話し始めた。



「すごく、好きだった彼女がいたんです。彼女も、僕のことををすごく好きだと言ってくれていました。
けど、ある日彼女は自殺してしまって…」



"自殺"

耳に残る重たい二文字



「僕はこれからもずっと、その人しか愛さない…愛せないんです。」



先輩は一瞬、切なそうな顔をして、また普通の笑顔に戻った。



「暗い話、してしまいましたね。」

「そんなことないですよー!
すごい、先輩って一途なんですね」



精一杯の笑顔を作って一気にアイスを頬張る。

なんだかこれ以上、聞いちゃだめな気がした。

話、そらそう…



「ねっ、梨乃ちゃん」



自分じゃ話題が思い浮かばなくて、無理矢理梨乃ちゃんに振る



「なんで、彼女さん自殺したんですか?」



そこに、踏み込んじゃいけない所に、踏み込むのが梨乃ちゃんだった…!

わたしは梨乃ちゃんに振ってしまったことを心底後悔した。