確かに…わたしが入ってから、理事長が廃部にするとか、言い始めたんだっけ。



「それなのに、あなたがたが入ってきて…
おまけに今はカズくんと付き合っているみたいじゃない?全く、どうやってたぶらかしたんだか。」

「たっ、たぶらかしてなんかっ…!「ちゃんと、最後まで聞きなさい。」



理事長はフンッと鼻を鳴らすとわたしを見た。



「でも、あなたのおかげで反抗期だったカズくんが、家で私と少しだけ話してくれるようになったわ」



わたしのおかげ…?



「だから少しだけ、感謝してあげる」



そう言うと、理事長はクスッと笑って立ち上がった。



「…わたし、何も……」

「感謝ついでに良い事を教えてあげる。休学届の件だけど、私は受け取っていないわ。」



理事長は、机の引き出しから何かを取り出して、わたしの前に立った。