それにしても、どうして先輩は私なんかを好きになったんだろう。 わからないことばっかりだよ。 目を伏せて、静かに携帯を見つめるその姿。 『好きです。付き合ってください』 そう言って、まっすぐに私を見つめてきた、あの瞳。 『....忘れて』 言葉とは裏腹な、切なげで、寂しそうな声。 ....あの人の視線の先に、一度でも自分がいたのだと思うと、なんだか無性に泣きたくなった。