「....迷惑じゃ、ないです。びっくりしちゃった、だけです」



まるで言い訳だ。

私は、『ごめんなさい』って言いに来たのに。


先輩は「そっか」と言って、目を伏せた。


「...けど、もういいよ。結局、僕はフラれたわけでしょ?だから...」

「あ、あの!!」



バッと顔を上げて、私は先輩を見た。

そして、自分でも予想していなかったことを口走る。



「お、『お友達』から始めませんか!!」



えっ。

今...私、なにを。


当然、先輩はポカンとしている。

ええっ、だって、だって。


先輩は高嶺の花すぎるから、すぐにお付き合いは無理だけど。

痴漢撃退しちゃうような、ステキなひとだし。

このひとを逃すのは惜しいって、チョコちゃん言ってたし!

純粋に、友達になりたいって思っちゃったんだもん!