「あ、作ってくれてんだ?」 顔を洗い終わったのか、ひょっこりと朔がキッチンに顔を出した。 「へっ!?あー、うん」 突然現れて、しかも距離が近くて、一瞬変な声が出てしまうのは仕方ないと思う。 そのことで朔にはクスクスと笑われたけど。 その後で、朔は冷蔵庫から材料を取り出して何やら作り始めた。 トントンと、軽快に聞こえる包丁の音。 同じキッチンに2人並んで料理。 なんか、凄くドキドキしてしまう。