「悔しいけど、そのときあおの隣にいたのはお前だった。だから譲った。そんなお前だったから、誰にも譲りたくない大切を俺は譲ったんだ。」

ガッ!
やまそうが壁の俺の真横を強く蹴った。

「あんな華奢な女、泣かしてんじゃねぇよ。次泣かしたら、ほんとに殴る。次泣かしたら、俺がお前のあおを奪ってやる
。俺らのあお姫様は、」