ぼくらの日本大戦争

第三次世界大戦が開戦したと同時に何百年も前に制定された平和を謳った法律は崩れ去った。

日本は直接戦争に加わってはいなかった。


が、ある時突然一つの大国をたった数時間で跡形もなく消しさるという芸当を世界にしめしてみせた。

その時の兵力は、ただ一人。正しく言えば、兵器一基のみ。



日本は第二次世界大戦のような徴兵令は行わなかった。

ましてや、戦場に人を送り込むことさえしなかった。



日本は何千万という国民を犠牲にすりことよりも、二人の児童だけを犠牲にすることを選んだのだ。





日本は、人間倫理をはるかに無視した兵器を完成させた。

その名も『修羅』と『羅刹』。


本来の名前は笹川 汰樹(ささがわ たき)と仁王 桜(におう さくら)。



日本は日本が持ち得る科学の結晶を生きた人間へと取り込み、人間を生きた兵器としたのだ。



兵器を完成させてからは早かった。

この『兵器』さえあれば、恐いものなど存在しなかった。


そして、日本が事実上世界のトップになるのも時間の問題だった。