「蒼、雅、ありがと。」

目の前に立つ二人にお礼を言うも、


「「......」」


助けてはくれず、目の前でニヤリと笑う蒼と雅。

「蒼、雅......?」

助けてくれないの?

「......陽葵が俺らのお願い聞いてくれるなら助ける。」



え、お願い?


うーん。

「いーよ。」


どんなこと頼まれるか分からんけど、この二人なら変なこと頼まないでしょ。


「じゃ、またあとでお願い言う。」




「おっけ。」



そう言うと目の前の腹黒二人組を剥がしてくれた雅と蒼。


「えぇ~、ずるい、ずるいっ。俺のお願いもきいて~!!」

はっ、何を言うか、この腹黒エセ天使!!

そんな笑顔に騙されるわけないじゃん。





「知るか。」


要のお願いなんて俺の彼女になれとかに決まってるじゃん。