「陽葵がキスしてくれたらいーよ。」


は?




「は?」



「だーかーらー、キスしてよ。」


首をコテンと傾けた希くん。


可愛い~っじゃなくて!!



「え、なんで?」


希くんになんの利益もないやん。


「キスするの?しないの?」

......おいっ、無視か!!


そして、キスって唇にするんだよね......。





......あたし、ファーストキスまだなんだけど。




てか、キスって好きな人とすることだよね?



「しない。好きな人としたいもん。」


「チッ。」

そう言うと盛大に舌打ちした希くん。

いや、仮にも先生なんだから舌打ちすんなよ。


「せいぜい迷え、バァーカ!!」



え、結局教えてくれないの!?



暴言を吐いてどこかに行ってしまった希くん。



なんか怒ってたよ希くん。


......変なの。



てか、マジでここどこだよ。




......結局、教室に戻るまでに三十分ほどかかり、戻った時には授業は半分ほど終わっていましたとさ。