ジュリエットじゃ終わんない

「なにその言い方…

誰に育ててもらったと思ってんの!」


「バァちゃんでしょ!」

つい口答えして、油を注いだ。



「…こっの、バカ娘!!」

言葉とともに振りかぶった手に、


ギュッと身構えた。




だけど何も起きなくて、顔を上げると…


その手は柊也に掴まれてた。




「ちょっと!離しなさいよ!」


「…、やめて下さい」



振り解こうとするあのヒトに…

まっすぐ、強い目で訴える柊也。




涙が、込み上げて来た…




「ちょっと!
離さないと警察呼ぶわよ!」



「もう、やめてよ!!

少しは周りの状況、考えてよ…」


店内は、同じガッコの生徒が何人も傍観してる。


なのに、涙ながらの懇願は…



「アンタこそ自分の行動考えなさい!」

いつだって例外なく、バッサリ切り捨てられる。



「お願いだよ!

少しは冷静になってよ…」



「何それ…

アンタ、バカにしてんのっ!?」

その言葉と同時に、あたしを取っ捕まえよーとするあのヒト。


だけど柊也が、掴んだ腕を引っ張ってソレを阻止した。