それより…

「ね、ジィちゃんってどっか悪いの?
部屋に薬あったけど…」



「薬?
さあねぇ。お互い年寄りだから、あちこちガタは来てるけどねぇ」

どーでもよさそーに、ゴハンを装う。




思えば…

ジィちゃんもなんか、透明人間みたい。



心配もされてないし…

一家の主なのに、
この家の代名詞は"バァちゃんち"。


それに…






「いつまで深紅を此処に置くつもりだ?
母親たるもの己の道は捨て、その責任を果たさんか!」

沈黙を破って、たまに怒るジィちゃん。



「偉そうな事言って…
世話するのが面倒臭くなっただけでしょ!?

だいたいね、母親の前に人間なの!
欲があって当然なの!
堅物な父さんには、そんな事も理解出来ない!?」


「この子にはこの子の人生があるんですよ!?
出来る事は協力してあげればいいじゃないですか!」


お母さんとバァちゃんの反撃。

その後は、いつも…


「母さん、私…
父さんの老後見ないから!」

「お互い様よ…
無口で思いやりもなくて、本当にうんざりだわ」


グチ大会。