コト。と…


ふいに置かれたパックジュース。



テーブルの上のソレは、アイスミルクティーで…

瞬間。


誰が置いたか解った。




奢ってもらう時、ミルクティーを選んだ事…

覚えててくれたんだ。




そしてきっと…


周りの視線を集めた香織の大声は、キミの耳にも届いてて…


慰めてくれてんだね。






惨めで…


でも、嬉しくて…




逆に、泣けてくる。






そんなあたしの頭に、
こんな場所なのに、また…

そっと、触れた優しさを…



手で払った。





今のあたしは慰めてもらう資格なんかない!





なのにキミは…


「…人は人だし」



救いのひと言をくれた。




「まーなー。
香織ちゃんの言ってる事は正論ぽいけどさー、所詮 綺麗事だしなー」


豊田も一緒だったみたいで、そう続く。




2人のフォローが、

よけー涙を溢れさせて…




それを引き戻すよーに…

まだお礼も言ってないジュースをバッと取って、グッとストローを刺して、思いっきり吸い込んだ。



「い〜飲みっぷりー!」って豊田と、
釣られた柊也の、笑い声を聞きながら。