「…紅ちゃん?
深紅ちゃん!ねぇ、大丈夫!?」
消えてしまいそーな心から…
穂花の呼び掛けで戻ってくる。
「…あ、
ごめん…、寝ぼけてた…」
「…
そう…?
なんか最近、様子が変じゃない…?」
「彼となんかヤバい感じ?」
穂花と香織の心配は嬉しいけど…
なんも言えなくて、ただ苦笑いで返す。
心のフタを開けたら…
崩れてしまいそーなんだよ。
そしてまた今日も…
"会話"、そんな当たり前なコトを頼み込む。
「ね…
1人で抱えないで、何でも話せって…
そーゆって、くれたよね?」
けどソレは、ただの探りの言葉で…
本心じゃないのは解ってる。
そんなでも、もう縋り付くしかなかったのに…
「状況によるでしょ?
空気、読めないワケ?」
予想どーり…
と言えばそーだけど。
いつだって…
自分に都合悪いコトは、ねじ伏せる。
「あ〜もう!仕事で疲れてんのに…
アンタと居ると息が詰まるわ」
あげく、そー言い捨てて立ち去ってく…
ねぇ…
あたしが傷つかないと、思ってる?