知ってるんだろ?

だって僕が夕方聞いたときから、分かってるだろ?


だから君は、「本望だ」なんて言ったんだろう。


「凛太郎? 何言ってるの?」

「……知ってるくせに、なんで止めないんだよ!」


普通だったら、止めるだろ。

今から自分が殺されるんだぞ、拒否するだろ?


「なんで……なんで、お前はっ……」


震える拳を握り、僕は力の限り言った。

だがそれも強制に止められる。