どうやらあちらの世界へいけたようですね…


あっ!これはこれは失礼いたしました。


皆様、お久しぶりです。私…

「不思議なお話倶楽部」のオーナーをしております、藤次郎と申します。


いやあ、しばらく遠く離れておりましてここはずっと閉館していたんですが、


帰ってきたので掃除やら何やら、しておりました。


すると、決まって真夜中に毎日ここを彼女が尋ねてまいりまして、


「今日は倶楽部はやらないの?」とか「聞いて欲しい話があるの!」とか毎日私に話しかけてこられましたので、



今日は特別に彼女の為に


えぇ…以前からの倶楽部のお客様でしたら


少し…物足りないかも知れませんね‥


ですが私は怖かったですよ…



だって彼女はもうこの世には存在してないのですから…

案外、自分がこの世に存在してないと気づいてない方は近くにいるかもしれないですね…



あっ!ほら、あなたの後ろの方ですよ!?